作家別幼少期の不比等
不比等の幼少期は殆ど知られていないため、小説家に
よってそのストーリーは様々である。
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不比等が子供の頃に田辺史大隅の邸宅に預けられた
ということは解っているが、何歳から何歳までなのか
はっきりしたことは解っていない。
従って、父・鎌足が死んだ直後、田辺氏に引き取られた
とするもの、また、鎌足生存中に田辺氏に預けたとする
ものに分かれるようだ。
不比等が天武天皇の没後天武妃となった異母妹にしても
妹ではなく姉だとする説もある。
鎌足が生存中に田辺氏に預けられたとすると、この姉妹
達と顔を合わす機会は極めて少なかったに違いない。
せいぜいが冠婚葬祭の時だったのではないか。
小説「覇王・不比等」の中で、黒須紀一郎氏は不比等自身に
「どうして自分には親戚がいないのか。従兄の一人くらい
いてもおかしくはないだろうに。父は渡来のものなのか?」と
疑問を抱かせているのが面白い。
不比等という人物を想像するとき、ミステリアスで、冷静で
洗練された強靱な精神の持ち主を思い浮かべるが、黒須氏の
小説の中の幼少期の不比等は、人間くさくて、ひ弱な面も
持ち合わせる、頭は良いが不完全な少年だ。そして「不比等」
ができあがるプロセスを無理なく描写しているいて面白い。
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